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不貞(不倫)と子供の問題
不貞(不倫)と親権・監護権の問題
親権や監護権は、当事者のどちらが子供と一緒に生活するのが子供の福祉にとって望ましいかという観点から定まります。当事者のどちらに離婚の責任があるか、そして責任がある側には親権・監護権を任せないという考えはとりません。ですので、当事者の不貞(不倫)の有無とは関係なく、監護の継続性や監護実績・監護能力などで定まります。
もっとも、当事者の合意は裁判所の判断に優先しますので、不貞(不倫)をした側が自責の念を感じて親権・監護権を主張しないというのは別問題となります。また、子供がある程度の年齢に達しているなら子供本人の意思が優先されるところ、子供が親の不貞(不倫)を理解して、不貞(不倫)をした親との同居を拒むという場合もあり得ます。
不貞(不倫)と面会交流の問題
面会交流もまた、別居親と子供が面会をすることが、子供の福祉にとって望ましいかどうかという観点で決まります。基本的に、不貞(不倫)は夫婦間の問題であり、子供との面会とは別問題と考えられます。
もっとも、子供が思春期を迎えており、親の不貞(不倫)を理解している場合、子供が自分自身の意思で親との面会を拒むという場合は別問題となります。また、充実した面会交流を実施するには夫婦(元夫婦)の協力が不可欠であるところ、不貞(不倫)が原因で夫婦(元夫婦)にわだかまりが残っている場合は、スムーズな面会交流がなかなか進まない可能性があります。
もっとも、面会交流はあくまで子供の福祉のためのものですので、不貞(不倫)は夫婦の問題であり面会交流とは別問題と、親側は割り切っていただきたいものです。